四万十川が最後の清流といわれるのはこの川が生活の中に”生きている”からなのである。私達がいつの間にか忘れてしまった遠い記憶の中の風景が今もそのまま残る四万十郷。この地で100余年の地酒造りに徹してきた酒蔵が「無手無冠」である。
「地酒」を考えた時、地の人がその地の米と水で酒を仕込み、地の人が飲む、これが本来の酒の姿なのである。「無手無冠」の酒は、この原点に立ち返り、原料米の全量が地元米であり、四万十の清らかな水とこの地の人によって醸されている。
「無手無冠 純米生の酒」は、地元の農家との契約栽培によって作られる有機栽培・無農薬米「黄金錦」と県の酒造適性米である「土佐錦」を原料としている。無農薬栽培は労力もさることながら、収量も限られてくるため、当初から農家の理解を得るのに苦労した。その後「収量保証」を取り入れ、やっと農家を口説いたそうだ。
また近辺3町村の特産品である「栗」の選外品を活用したユニークな焼酎「ダバダ火振り」など、「地元に貢献できる酒造り」という姿勢は徹底している。
「土のにおいのする酒を造りたい」という社長の心はすべての商品ひとつひとつに込められている。あくまで”地”にこだわり、地酒の原点を忘れない「無手無冠」の酒。「田舎の泥くさい酒」が実は最も進んでいるのかも知れない。
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●住所/高知県高岡郡四万十町大正452
●電話/0880-27-0316
●創業/明治26年
●主な出荷先/全国
●主な製造銘柄/清酒無手無冠・千代登・栗焼酎ダバダ火振