小さいながらも活気を失わないこの町に百二十余年生き続けてきた酒蔵が高木酒造である。この蔵が醸す酒、「豊乃梅(とよのうめ)」は、厳しい寒さの中で力強く芽吹き、紅梅色の花を咲かせる梅のエレガントな姿を配したラベルがとても美しい。その中には海の町で育った土佐の豪快さと地元でしっかりと根づいた酒の生き生きとした姿がある。
この豪快な味わい、それは赤岡町の一大イベント「赤岡ドロメ祭り」で感じることができる。祭りのメインイベントは「大杯飲み干し大会」。大杯になみなみと注がれる酒は豊乃梅。これを男も女も太平洋を飲み干すかのごとく一気に空にしようと競うのである。地元の活性化につなげたい、と高木酒造の先代の発案で始まったこの祭りは”赤岡の”ではなく”高知の”祭りとして今や全国的に有名である。
浴びるように飲む酒、これが土佐のスピリッツである。沢山飲めるという酒は、水のように軽快で淡麗でなくてはならない。大杯飲み干しにふさわしい、こんな土佐人のソウルフルな酒造りを常に目指している。赤岡町の浜辺に集まって目の前の太平洋で獲れたドロメを肴に、この日ばかりは昼間から大酔いになれる最も土佐らしい祭りを彩る酒、それが「豊乃梅」である。
●住所/高知県香南市赤岡町443
●電話/0887-55-1800
●創業/明治初期
●主な出荷先/高知県全域
●主な製造銘柄/豊乃梅・醇白おり酒